拳銃を吊り下げるランヤードのことを懸紐(けんちゅう)といいます。懸紐のレプリカは、いろいろと販売されていますが、あまりしっくりくるものが無かったので、自作してみることにしました。
いきなりですが、完成写真です。日本製の綿100%の組み紐を使用し、革の部分も牛革を使用しています。海外のレプリカだと、合成皮革を使用してあるものもあって、そういうものは質感が今一つですよね。
懸紐の色は当初は黒で、後に改正されてカーキ色となりました。今回はカーキ色のものを再現しています。
色は軍衣に近いカーキ色と、薄いカーキ色で作成しています。薄いカーキ色の方は、日光等で退色して色が薄くなった状態をイメージしています。背景に敷いてあるのは実物の天幕なので、実物の九八式夏衣とほぼ同じ色です。
薄いカーキは写真では白く見えますが、実際にはくすんだ色をしています。日に焼けて白っぽくなった防暑襦袢などに合わせると良い雰囲気になります。
革部分も丁寧に仕上げました。革の合わせ目が分厚くならないように、端を漉き加工しています。また、遊革の方は、床面(裏面)がけば立っていると、滑りが悪かったり、紐が毛羽立ってしまって痛むので、滑らかになるように加工しました。
ハートフォードの二十六年式拳銃に装着してみたところ。
マルシンの十四年式拳銃に装着してみたところ。十四年式拳銃は、懸紐を取り付けるリングが小さいですが、ちゃんと通すことができました。
十四年式拳銃のリングは小さいため、取り付けは慎重に行う必要があります。紐を使って優しく引っ張りながらリングを通します。
実際の着装イメージです。トルソーに着せてあるのはS&Graf製の九八式夏衣(改造版)ですので、軍衣の色味はほぼ実物に近いです。
薄いカーキの懸紐の方がワンポイントとして映えますが、濃いカーキの懸紐の方が制式な色です。まぁこの辺りは好みの問題ということでよいかなと思います。
まだ何丁も拳銃があり、着装のたびに懸紐を付け替えるのも大変(さすがに十四年式拳銃は何度も付け外しをしているとリングが折れそう…)なので、あと何本か作ってみようかと思います。
試しにヤフオクにも出してみて、買ってもらえそうだったら量産してみようかな。