昭和13年(1938年)制式の通称「座布団」と呼ばれる階級章をピンバッチに改造する方法を紹介します。
色々な階級の軍装を楽しむ場合に、毎回階級章を襟に縫い付けなおしていては非常に面倒ですし、何度も針を通すと階級章自体も痛みます。本格派の方からは怒られるかもしれませんが、見た目ではバレませんのでよかったら試してみてください。針と糸は使用せずに、接着剤のみで工作の要領で行います。
ちなみに、昭和17年(1942年)以降は、生地でできた織出の襟章が登場しますが、在庫のある限りは座布団が使用されていました。また、古参兵は敢えて座布団を好んだといいますから、大東亜戦争後半の軍装で座布団の階級章を付けていても、そんなに違和感はありませんので大丈夫です。
用意するもの
今回は、野狸製の上等兵階級章をピンバッチ化していきます。
- 座布団式階級章
- ピンバッジの金具(東急ハンズや手芸店などで入手可)
- 端切れ(襟布を作った残りなど)
- エポキシボンド
- 木工ボンド
ピンの取り付け位置を決める
ピンの取り付け位置をおおまかに決めます。ピンを適当な位置に付けてしまうと、階級章を交換するときに毎回穴の位置がずれてしまうので、位置決めが大変になります。そのため、ピン同士の間隔などを他の階級章と揃えておくとよいです。
エポキシボンドでピンを接着する
エポキシボンドは、2種類のボンドを混ぜることで硬化が始まります。ピンの底にしっかりつけて階級章に付けましょう。硬化すると非常に強力になる代わりに、硬化するのに数時間かかります。
余裕があれば、この状態で3時間ほど放置してから次のステップに行くのがおススメです。急いでいる場合はそのまま次に行ってしまっても構いません。
新しい裏地を作る
ピンの上から新しい裏地を接着することで強化します。
端切れを適切な大きさに切ったら、端から解けてこないように、端を折り畳んで木工ボンドで接着します。
裏地の接着
木工ボンドをしっかりつけて、裏地を接着します。つけすぎるとはみ出して階級章が汚れてしまうので注意してください。木工ボンドを布地にしみこませるイメージで、しっかりと圧着してください。
接着したら、硬化するまで最低でも12時間くらいはそのままにしておいてください。
完成!
接着剤が乾いたら完成です。裏地の周囲をぐるっと縫うと更に強力になりますが、接着剤だけでも十分な強度が出ているので大丈夫だと思います。
襟に付ける際は、二枚重ねくらいにしたフェルトを裏側に挟み込むとしっかり固定されます。更に、位置決めのために、横から8mm、下から12mmの位置に糸で印をつけておくと楽です。
ちなみに、同じような感じで憲兵徽章もピンバッジ化しています。憲兵徽章は、裏地の布の代わりに、エポキシパテで固定しました。