帝国陸軍兵士の最も基本になる軍装として、歩兵の装備の集め方について、解説していきたいと思います。最初から、完全軍装をしようとするとかなり大変になってしまいます。そこで、何から集めると良いか優先順位を付けながら、数回に分けて紹介をしていきたいと思います。
この初級編では、日本兵に見えるということを目標とします。初級編の装備を着こなせば、通常のサバゲーフィールドに行っても、きっと周囲の人たちはあなたのことを日本兵だと認識してくれます。レギュレーションの緩やかな第二次世界大戦テーマのサバゲーであれば、問題なく参加できるでしょう。あなたのことを見かけた古兵殿たちも温かく仲間に迎え入れてくれるでしょう。
九八式夏衣
九八式夏衣は、まず初心者はレプリカでよいと思います。お奨めは中田商店で、次点はHIKISHOPかなと思います。
東京アメ横の中田商店まで実際に足を運ぶことができる方は、店舗で試着させてもらって買うとと良いでしょう。店頭には置いてありませんので、店員さんに声掛けしてください。
詳細は、九八式夏衣袴に関する考察という記事を書いています。
九八式夏袴
実用するという観点でいうと、九八式夏袴はレプリカの方が良いです。というのも、特にサバゲーの野戦で戦う場合は膝が破れたりすることがあり、消耗品となるからです。お奨めは中田商店だと思うのですが、申し訳ありませんが私は中田商店の夏袴は持っていません。次点は生地の色味などを考慮してS&Grafが良いと思います。もちろん、夏衣と同じくHIKISHOPでも構いません。
九八式夏袴の実物はヤフオク!でたまに見かけますが、どちらかというと上着である九八式夏衣だけで出品されることの方が多いように感じます。九八式夏袴の実物は希少に感じます。
私は、九八式夏袴ではなく、三式夏袴の実物を持っています。九八式と三式は見た目上はほとんど違いがありません。実物を見て思うことは、結構ウエストが大きく、お尻の部分も出ていてダボっとしています。そして足先にいくと細く締まっている感じです。S&Grafは、お尻のダボっとした感じは良いですが、足先に向けてまっすぐで細くなっていません。ただしこれは、巻脚絆を付ければわからなくなると思います。HIKISHOPの夏袴は、Mサイズを買ったはずなのですが他と比べるとかなり小さいです。何度も洗濯していますが、どれくらい縮んだのかは思い出せません。身長168cmの私でもさすがにHIKISHOPのMは小さいので、サイズに気を付けて買ってください。
防暑襦袢
防暑襦袢(ぼうしょじゅばん)は、南方戦線などで使用された七分袖の被服です。真夏に軍装をする場合は、九八式軍衣では熱中症で倒れてしまいますので防暑襦袢もぜひ用意しておくのが良いと思います。
中田商店、HIKISHOP、S&Grafで扱っていますが、こだわるのであれば野狸製をお勧めします。
略帽
略帽は日本兵独特のスタイルのために必須です。できれば帽垂布も一緒に揃えましょう。中田商店、HIKISHOP、S&Grafで扱っていますが、個人的には古鷹屋製や野狸製がお勧めです。
他に被りものといえば、軍帽、防暑帽、鉄帽などありますが、まずは略帽さえあれば問題ありません。
巻脚絆
巻脚絆(まききゃはん)は中田商店、HIKISHOPでレプリカを扱っていますが、ヤフオク!で実物がよく出ています。流通量も多いので、他の装備の実物と比較してもそんなに高価ではありません。ただ、出品者もよくわからずに出していることがあるので、レプリカを本物と間違って買わされたりしないように気を付けてください。
兵用帯革
兵用帯革(たいかく)とは、腰に巻くベルトです。弾薬盒や銃剣などは後回しでも構いませんが、帯革を巻いていないと投降した捕虜のようになってしまうので、必ず用意しましょう。(投降するときに装備と一緒に帯革も外したりするため)
レプリカは、HIKISHOPやS&Grafから販売されています。実物では穴が12個空いていますので、足りないようなら革用ポンチを買ってきて追加で開けるとよいです。
地下足袋
日本兵の軍装を始める場合、初心者の方が一番入手することが難しいと思うのが軍靴だと思います。昭五式編上靴という靴ですが、レプリカも扱いが少なく価格も高いです。そこでお勧めしたいのが地下足袋です。地下足袋は足音がしないことなどから夜襲等で好まれたと聞きます。背嚢に固縛して持ち歩き、必要に応じて履き替えたりしていました。
地下足袋は、黒色で足の裏も黒い物、コハゼは3枚で足のくるぶしくらいまでの物を選びましょう。足先の形は、親指が分かれていたものも、分かれていなかったものもあったようです。
雑嚢
大東亜戦争期の日本兵の軍装であれば、昭和十五年制定雑嚢を持っておくとよいと思います。この雑嚢であれば全期間に渡って違和感なく使用できます。
レプリカはHIKISHOP、S&Graf等で購入可能ですが、クオリティでいうと野狸製がやはり良いです。大東亜戦争期の雑嚢は、まだ実物も多く流通しているため、ヤフオク!で探してみるのも良いでしょう。私は、昭和十五年制定雑嚢と末期型の2つの実物を持っており、それらを愛用しています。
まとめ
装備名 | 入手方法 | 概算価格 |
---|---|---|
九八式夏衣 | 中田商店、HIKISHOP、ヤフオク!(実物) | 10,000円 |
九八式夏袴 | 中田商店、HIKISHOP、ヤフオク!(実物) | 10,000円 |
防暑襦袢 | 中田商店、HIKISHOP、S&Graf、野狸 | 8,000~14,000円 |
略帽 | 中田商店、HIKISHOP、S&Graf、古鷹屋、野狸 | 5,000~10,000円 |
巻脚絆 | 中田商店、HIKISHOP、ヤフオク!(実物) | 3,000円 |
兵用帯革 | HIKISHOP、S&Graf | 3,000~4,000円 |
地下足袋 | Amazon | 2,000~3,000円 |
雑嚢 | HIKISHOP、S&Graf、野狸、ヤフオク!(実物) | 3,000~7,000円 |
合計 | 44,000~61,000円 |